ミステリーバウンティ

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ミステリーバウンティとは

バウンティはMTTでは昔からあるトーナメントフォーマットですが、割と最近出てきて人気になったのはミステリーバウンティです。

ミステリーバウンティではトーナメントのある段階を過ぎてから(例えば、ITM後、Day2から、もしくは残りフィールドが20%になってから、などなど)プレイヤーを飛ばすとバウンティをもらえます。

バウンティは額でわかれていて、プレイヤーを飛ばしたらくじを引いてどのバウンティをもらえるのかが決まります。

なのでミステリーバウンティと言う名前になっています。

時々シークレットバウンティと呼ばれる時もあります。

ミステリーバウンティに対して僕個人的にlove-hate relationship(愛憎関係)の気持ちを持っています。

嫌いなところ
分散が高い
既に分散の高いMTTに、ミステリーバウンティはさらに分散を加えるフォーマットです。

好きなところ
一度でもプレイしてみると、フィールドにミステリーバウンティのくじ引き的な要素に憧れるレクリエーショナルプレイヤーが大勢いるのがわかります。
つまり弱いフィールドになることが多いです。
比較的に新しいフォーマットで、プレイの戦略やオッズの計算がまだ腹落ちできていない方がたくさんいると思います。

ミステリーバウンティをプレイするなら知っておくべき事をいくつかリストアップしてみました。

バウンティの計算

バウンティが発生する手前になると、すべてのミステリーバウンティが発表されます。

そのタイミングで必ず 1バウンティが平均でいくらなのかを計算しましょう。

例えば、残り10人からバウンティが発生するとします。

バウンティ額
10,000ドル1
5,000ドル3
1,000ドル6

上記の割り振りだと、1バウンティの価値は

(10,000 x 1 + 5,000 x 3 + 1,000 x 6) / 10 = 3,100ドルになります。

そのあと、1バウンティはチップでいうと何点になるのかを計算しましょう。

上記のトーナメントはバイインが1,000ドルのうち、
500ドルがプライズプール、
残りの500ドルがバウンティプールに割り振られているとします。

※分かりやすくするためにレーキは0

スターティングスタックは10,000点とします。

10,000点 = 500ドルなので、3,100ドルの平均バウンティ=62,000点

カバーしている相手からのオールインにコールするかどうかを考えながらオッズを計算する際に、この62,000点も入れた上で計算しましょう。

戦略

ミステリーバウンティの具体的な戦略はまだこれからも発達していくと思いますが、今のところ思いついている点をいくつかリストアップします。

ICM

プライズプールの一部はバウンティとして配られるので、通常のバニラトーナメントよりICMのプレッシャーが低くなります。

インマネせずに飛ぶのは通常のトナメほど痛くないので、いつもよりリスクをとってスタックを増やしましょう。

バウンティが発生するタイミングでできるだけたくさんのプレイヤーをカバーするのが大事です。

ショートスタックの有無

バウンティが発生したタイミングで自分がいるテーブルにショートスタックがいるのは有利です。

つまり、バウンティ発生前だと、下記が合理的だと思います:

  • ショートスタックからのオールインを広くコールしない
  • ポストフロップでのバリューベットをオールインまで持っていかず相手に少しチップを残す形でバリューベットする
バウンティ発生後のレンジ

バウンティのせいですべてのレンジが広くなります。

ショートスタックとしてプッシュする際、Aハイ、Kハイのハンドの価値が高くなります。
(より弱いハンドにコールされるため)

そしてどっちにしてもコールされるので、場合によって2BBオープンよりも、オープンプッシュのが良い時もあります。

マルチウェイのオールインも多くなります。

2人目としてコールする場合、Aハイ、Kハイのような強いリニアレンジが良いですが、3人目としてコールする場合スーテッドコネクターなどが強くなります。

最後に

先月 (2024/11) 、済州で行われたトーナメントで少し高めのミステリーバウンティに出てきました。

バウンティだし、フィールドも中国人のレクが多く、いつも通りルースなプレイが多いと思って参加していました。

確かにDay1が思った通りでした。バイインが3,000ドルなのに普段夢にも出ないハンドをたくさん見ました。

ただ、Day2になってプライズとバウンティが発表された時に皆さん思ったよりタイトになり、びっくりしました。

計算してみたところ、バウンティが発生したタイミングで1バウンティ=12BBでした。

つまりショートのオールインをほぼほぼエニー トゥーでコールしないといけませんでしたが、実際のプレイをみると全くそういう状況じゃなかったです。

最初にミステリバウンティは分散の高いMTTフォーマットと言いましたが、まだまだ理解度の低いプレイヤーが多いので勉強すればエッジが割と出しやすいフォーマットでもあります。

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